1517年にマルチン・ルター(Martin Luther)の宗教改革によりドイツで誕生したルーテル(Luther)教会は、やがて北欧、アメリカ等に広がり、今日では全世界に存在するようになっています。
マルチン・ルターの宗教改革は当時の16世紀のローマ・カトリック教会が正しい福音信仰に立ち戻ることを聖書に基づいて訴えたものでした。神がイエス・キリストの十字架と復活によってのみ、私たち人間の罪を赦し、人間はイエス・キリストにおいて示された神の恵に基づいて生かされていくことを強調した教えでありました。ここから、ルターの有名な言葉「聖書のみ、恵のみ、信仰のみ」 という、宗教改革の三大原理が生まれました。ルーテル教会ではこのルターの教え、特に、「私達が何かをしたからではなく、ただ神様が無償の愛を注いでくださるから、私達は救いに与ることが出来る」という「信仰義認論」を大切に、今日に至るまで礼拝を守っています。
日本福音ルーテル教会の最初の礼拝は、1893年の復活祭(イースター)にアメリカの南部一致シノッドから派遣された宣教師シエラーとピーリーにより、九州の佐賀で行われました。これが日本でのルーテル教会の伝道の始まりです。そして1901年に、久留米の小頭町に講義所が開設され、これが後に日本福音ルーテル久留米教会となります。